ジョージア(グルジア)とアルメニアの言語地図がSNS(Xだったか?ソースはReddit、それを引用)で見かけた。ジョージアに滞在中の方だったかも、Batumiでトルコ語地区がある云々の投稿だったと思う。それは15世紀にオスマン帝国支配下になり19世紀末の露土戦争でロシア帝国配下になったことが影響しているのだろう。(コメントにYouTubeの映像リンクを貼ってあります。)
この両国、10年ほど前になるが現地踏査と称して各地に赴いたことがある、ジョージアの東部を除いて。
この言語地図を見ると、現在の未承認国家や紛争の火種となった民族の配置がよくわかる。また、認識していなかったSvanやMingrelian言語が見られる。それらはこの地域の歴史に由来する。
前述のBatumiは、ジョージア国内のアジャリア自治共和国Autonomous Republic of Adjaraの首都、ジョージア第二の都市である。住民の8割が民族籍をカルトヴェリ人Kartvelian (グルジア人)やその支族(ミングレル人、ラズ人、スヴァン人に分類され、この地方のグルジア人の多くがアジャール人と呼ばれるイスラム教スンナ派を信仰するカルトヴェリ(グルジア)系の民族グループである。地図にはグルジア語話者との分類だが宗教が異なる。
ナゴルノカラバフは白地になっているが、as for 2024なれど配慮が伺われる。ジョージアの中にもアルメニア系居住地がある。ジョージア南部はアルメニア系のようだ。その他、ジョージア内のアルメニア系はギュムリからトルコ国境沿いに北上したアハルカルキ/アハルツィヒ辺り、そこから東進するとボルジョミ渓谷へとなる。アルメニア内のクルド系(Yazidis)は認識してしていたがジョージア内にも存在する。
ジョージア国境に近いアルメニア北部にはアゼリ族の居住地があったがソ連邦崩壊とナゴルノカラバフ紛争(第一次)により出国しアルメニア領内には殆んど残っていないが、ジョージア南東部にはアゼリ系が居住している。
その他、アルメニア北部にギリシャ系とロシア系の居住地がある。ロシア系はモロカンと呼ばれるロシア正教異端のコミュニティで、18世紀後半にセヴァンとトルコのAmasyaへ移住したセヴァン地区の子孫。エレバンでも彼らはよく見かけた。Svanはコーカサス言語族の一つでジョージア北西部の山岳部のSvan族の言語、Minglerianはジョージア西部及びアブハジアの言語で民族的にはMingreliansとなる。何もジョージア語と混成して使われている。
ギリシャ系はアナトリア北東部を起源とするPontic Greeksと呼ばれオスマン帝国の拡大とともに各地に広がっていった、その子孫である。
このように地図のとおり、コーカサス地域は地形とともに民族言語が複雑に入り組んでいる土地である。
https://www.reddit.com/r/geography/comments/1adblr5/languages_in_georgia_and_armenia/
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