厚生労働省のHPにソ連邦及びモンゴル抑留者の収容所と埋葬地一覧情報が公開されている。10年くらい前に調べた時にはヒットしなかったので見逃したのか、その後、まとめられたのか。
さて、この一覧を見渡したら、現在、戦闘が行われているウクライナ東部にも約200名以上の抑留者が埋葬されている。抑留者はソ連邦の広範囲にわたり収容されていたことは知っていたが、ウクライナは東部に集中していたことを認識、炭田や鉄鋼業などの産業集積と関係があったのだろう、この地域での鉄鋼業の勃興は帝政ロシア時代までさかのぼる。そしてウクライナとの関係が過去にあったのだと認識した。
その他、日本との関係では、ソ連邦崩壊後にウクライナ東部の老朽化した設備類などの更新のために日本製品が納入された、10年ほど前に調べた時には総合商社が事務所を置いていた。
ウクライナにおける日本人抑留者の収容所・埋葬地は以下の通り、11埋葬地、211名である。ドネツク地方が最も多く、次いでハリコフとザポロージェとなり、この3地方でほとんどの206名が埋葬されている。
ハリコフ(ハルキウ)地方、収容所・埋葬地2、54名
ドネツク地方、収容所・埋葬地1、106名
ザポロジーエ(ザポリッジャ)地方、収容所・埋葬地5、46名
ルガンスク(ルハンスク)地方、収容所・埋葬地1、3名
ドニエプロペトロフスク(ドニプロペトロウスク)地方、収容所・埋葬地2、2名
補足:日本人抑留者埋葬地を明確に認識したのは1996年にウズベキスタンへ出張した際、調査団長が満洲引揚者で是非ともタシケント日本人墓地へ墓参したいとの希望を表明されたことによる。
ソ連邦及びモンゴル抑留死亡者埋葬地別名簿索引(厚生労働省社会援護局)
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