あっという間にハナミズキの花が散って新緑の葉が初々しい、こんなに速足だったのかと。このハナミズキ、別名アメリカヤマボウシ、英語名はDogwood、犬の木、は北米原産である。
このハナミズキは明治時代末期の1912年に日米親善の象徴として当時の東京市長であった尾崎行雄が、アメリカ合衆国ワシントンD.C.へサクラ(ソメイヨシノ)を贈り、ポトマック河畔に植えられた。大正時代初期の1915年にその返礼としてワシントンD.C.から東京市へ贈られたのが始まりである。
贈られたハナミズキは60本で、うち白花の苗木が40本、ピンク花の苗木が20本、日比谷公園、小石川植物園などに植えられた。原木は太平洋戦争中にほとんどが伐採された。戦後、小石川植物園で切株が発見されて、その標本が憲政記念館に展示されている。現存する原木は東京都立園芸高等学校に残るだけである。
ワシントンD.C.へ贈られた桜は荒川堤の五色桜、最初の桜2000本は病害虫着生のため植物検疫を通過できずに焼却処分となっている。数年後の1912年は第2回の寄贈で約6000本、3020本がワシントンD.C.へ3000本がニューヨーク市へ贈られた。
一方、荒川堤の五色桜は戦後の公害で枯死してしまい、ワシントンD.C.へ贈ったを桜を移植したのが現在の荒川堤の桜である。
寄贈された桜の品種(11種)
染井吉野、白雪、有明、御車返、福禄寿、一葉、関山、普賢像、上匂、滝匂、御衣黄
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