ネット上で慶應通信の卒業率は約5%という記述を見かけた、それはやや低すぎないかと思い精査してみた。
慶應義塾大学の通信教育課程の学生数、2020年5月1日付けで在学生が8634人、2020年度の入学生は784人、2019年度の卒業生は206人(うち法学部の卒業生は48人)である。
https://www.tsushin.keio.ac.jp/about/data.html
卒業率を計算する場合、
年度の卒業生数÷年度の入学生数=卒業率
とすると、26.2%(206/784=0.262、法学部だと48/171=28%)ととなる。
卒業生数(206人(2019年))÷在学生数(8634人(2020年))=卒業率(0.0238)
という計算式で算定すると約2.4%となる。これは中途退学が多いということであろう。
卒業生数(206人(2019年))÷卒業要件を満たした学生数(8634人-4050人(未要件)=4584人)=0.0449
この計算式だと卒業率は4.5%ととなる。通常、通学過程の学部に入学した時点で卒業要件を満たしているのかいないのか定かではないが、
学部別の在学生数は文学部41.7%、経済学部32.7%、法学部24.1%の割合である。例えば法学部の在学生数は2082人、入学生のうち法学部は171人、在学生数から10年以上在籍していることになる。このなかから、2019年度は48人が卒業した。
地方別の学生では、関東が67.6%と3分の2を占めているのはやはり東京の大学だからだろうか。年齢別では30代、40代、50代がそれぞれ20.8%、23.8%、20.7%である。ちなみに慶応義塾大学全体の統計数値は「数字で見る慶応義塾」に紹介されている。
https://www.keio.ac.jp/ja/about/learn-more/by-the-numbers/
学部別在学生数2020年度
男性 | 女性 | 総計 | ||
---|---|---|---|---|
文学部 | 第1類 | 671 | 1,171 | 1,842 |
第2類 | 334 | 291 | 625 | |
第3類 | 322 | 809 | 1,131 | |
合計 | 1,327 | 2,271 | 3,598 | |
経済学部 | 1,803 | 1,017 | 2,820 | |
法学部 | 甲類 | 797 | 656 | 1,453 |
乙類 | 413 | 216 | 629 | |
合計 | 1,210 | 872 | 2,082 | |
教職 | 29 | 35 | 64 | |
科目等履修生 | 35 | 35 | 70 | |
総計 | 4,404 | 4,230 | 8,634 |
男性 | 女性 | 総計 | ||
---|---|---|---|---|
文学部 | 第1類 | 78 | 121 | 199 |
第2類 | 27 | 18 | 45 | |
第3類 | 33 | 59 | 92 | |
合計 | 138 | 198 | 336 | |
経済学部 | 182 | 95 | 277 | |
法学部 | 甲類 | 75 | 50 | 125 |
乙類 | 30 | 16 | 46 | |
合計 | 105 | 66 | 171 | |
総計 | 425 | 359 | 784 |
男性 | 女性 | 総計 | ||
---|---|---|---|---|
文学部 | 第1類 | 13 | 34 | 47 |
第2類 | 10 | 8 | 18 | |
第3類 | 11 | 29 | 40 | |
合計 | 34 | 71 | 105 | |
経済学部 | 33 | 20 | 53 | |
法学部 | 甲類 | 12 | 16 | 28 |
乙類 | 13 | 7 | 20 | |
小計 | 25 | 23 | 48 | |
総計 | 92 | 114 | 206 |