Saturday, 25 September 2021

報恩講と実家の仏壇

田舎には何かと仏教絡みを含めて慣習的なことが多い、そのなかで音だけで記憶していた「ほうおんこう」、漢字では「報恩講」と書く。

「報恩講」は、親鸞聖人の御祥月命日(旧暦11月28日、新暦1月16日)に勤まる法要をさす。

田舎では村の集落の人たちが持ち回りで自宅を開放して行っている。それゆえ、家が広くなくてはいけない、仏壇のある部屋を含めて8畳2間とか、そして、台所で精進料理を料理して振舞う。

隣近所の人が自分の家の中に入ってくるので、その年の報恩講を担った家は、仏壇や家の中を取り繕う。それが見栄なのだろうが、そういう意味で仏壇は重要となる。

21世紀に入って今でもそのような持ち回りなのか、定かではないが、公民館等公共の施設が充実しているのでもう、家での持ち回りはやっていないのかもしれない。

親鸞聖人なので浄土真宗だが本願寺派(お西)と大谷派(お東)ではやや作法が異なるようだ。

そういうことが視野にあったのか、単に仏壇が明治期ので朽ち果てていたからなのか、母は生前、かなり立派な仏壇を新調した。 既にこういう宗教的な祭事を家で行う時代ではなくなっていたので、どういう意味があったのかとふと考える。

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