Tuesday 22 February 2022

北里柴三郎と新千円札

2024年度を上期を目途に紙幣が新札に切り替わる。その中の新千円札の肖像が北
里柴三郎だ、1万円札は渋沢栄一、5千円札は津田梅子となる。現行の千円札は野
口英世、師匠のが後になっているのはなぜなのかはわからないが、遅くはない登
場である。

財務省のHPより、以下の説明がある。

新千円券
表(肖像):北里 柴三郎(きたさと しばさぶろう)【1853~1931】
 世界で初めて破傷風菌の純粋培養に成功、破傷風血清療法を確立。 また、ペ
スト菌を発見。私立伝染病研究所、私立北里研究所を創立。後進の育成にも尽力。

裏 :富嶽三十六景「神奈川沖浪裏」
 日本を代表する浮世絵。江戸時代の浮世絵師葛飾北斎の代表作で知名度も高く、
世界の芸術家に影響を与えた作品でもある。

新1000円札は他の紙幣と同様に2024年度上期を目途に切り替わる予定です。
https://www.mof.go.jp/policy/currency/bill/20190409.html

北里柴三郎江戸時代に生まれ、明治、大正、昭和と生きた細菌学者である。経歴
は以下のとおり。

1885年(明治18年)、東京医学校(東大医学部)を卒業しドイツのベルリン大学
へ留学(日本政府給費)し、細菌学の第一人者であるベルリンのローベルト・コ
ッホに師事し、
1889年に、破傷風菌の純粋培養に成功、さらに
1890年には破傷風菌毒素に対する血清療法を確立

帰国後の1892年、福澤諭吉のご援助で私立伝染病研究所を設立、所長に就任

新1000円札の肖像について
https://www.kitasato.ac.jp/jp/news/20190409-05.html

北里柴三郎はコッホの下で成果を出していく。

1889年(明治22年)、世界で初めて破傷風菌だけを取り出す「破傷風菌純粋培養
法」に成功、
1890年(明治23年)、破傷風菌抗毒素を発見し、さらに「血清療法」という、菌
体を少量ずつ動物に注射しながら血清中に抗体を生み出す手法を開発、
1890年(明治23年)、血清療法をジフテリアに応用し、同僚であったベーリング
と連名で「動物におけるジフテリア免疫と破傷風免疫の成立について」という論
文を発表。

第1回ノーベル生理学・医学賞の候補に「北里柴三郎」の名前が挙がったが、結
果は抗毒素という研究内容を主導していた共同研究者のベーリングのみが受賞し
た。

北里柴三郎が受賞できなかったのは、ベーリングが単独名でジフテリアについて
の論文を別に発表していたこと、ノーベル委員会やカロリンスカ研究所が柴三郎
は実験事実を提供しただけ、免疫血清療法のアイディアはベーリング単独で創出
したとみなしたこと、賞創設直後の選考で後に一般的となる共同授賞の考え方が
なかったことなどが要因として挙げられている。

論文がきっかけで北里柴三郎は欧米各国の研究所、大学からオファーを多く受け
るが、国費留学の目的は日本の脆弱な医療体制の改善と伝染病の脅威から国家国
民を救うことであると、北里柴三郎はこれらを固辞して、1892年(明治25年)に
日本に帰国した。

1894年(明治27年)、北里柴三郎はペストの蔓延していた香港に内務省から調査
研究のために派遣され、病原菌であるペスト菌を発見するという大きな業績を上
げた。
(wikiを編集)

 

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