英国北アイルランド自治政府でアイルランドとの統一を掲げるカトリック系のシン・フェイン党のミシェル・オニール副党首が首相に任命された。この背景は英国が2020年にEUから離脱して以降、EUと英国間の物流に通関手続きが必要となったが、長年帰属を巡って紛争が続いてきた北アイルランド自治政府では、陸続きとなっているEU加盟国のアイルランドとの間で従来通り人やモノの自由な往来が認められる一方、英国本土との間では新たに通関手続きが必要となった。
シン・フェイン党は2022年5月の議会選で勝利したが、副首相を擁立する英帰属維持派でプロテスタント系の民主統一党(DUP)が抵抗、組閣が難航し2年近く政治空白が続いていた。
2/1、英国議会でスナク政権が提出した北アイルランドと英国本土との物流の自由を保証する法案が採択され、これを受けてDUPは自治政府の発足に向けた連立協議に復帰すると表明し自治政府が復活した。
シン・フェイン党はかつての紛争でテロを重ねた過激派、アイルランド共和軍(IRA)の元政治組織であり同党から首相が誕生するのは初めてである。
No comments:
Post a Comment