Friday, 23 July 2010

おとろしい認識-某ODA機関

メールで受け取る某ODA機関のコラムに下記内容が掲載されていた。読むつもりはなかったがあまりにもおとろしい内容なので目を通してしまった。読まなければよかったと思うが、これが某ODA機関の認識とは考えたくない。 
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2.コラム『世界一でなければ…、ベスト4を狙う…、いやいや5位なんです』
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2007年に日本のODA実績(支出純額ベース)が第5位に転落したというニュースを聞いて、ショックを受けた記憶があります。日本は1991年から2000年までODA実績が世界1位となり、「ODA大国」と呼ばれておりましたが、2001年以降、ODA実績を減少させてきており、毎年100億米ドル前後の資金を拠出してきてはいるものの、日本の存在感が失われてきているのではないかと危惧する声も多く聞かれました。

“世界一じゃなきゃダメなのですか”とか、“ワールドカップじゃないんだから、4強を狙うというのはナンセンスである”とか、いろいろ意見はあるものの、やはり世界での順位が気になるのが人情ではないでしょうか。2010年の4月にDACより発表された、「2009年(暦年)のODA実績(暫定値)」によると日本は約95億ドルで第5位と順位は変わらず、当面は第5位が日本の定位置の感があります。ちなみに、10年前の2000年に第5位であったフランスは、当時約42億ドルであったのが、124億ドル(2009年暫定値)となっており、当時の日本の実績(約135億ドル)に迫る勢いで、第2位を占めているのは大変興味深いです。

そのフランスのODA政策について調べてみると、優先連帯地域という地域を設けて、フランス独自の基準で援助対象国を指定しているのが特徴的です。この優先連帯地域はやはり旧仏領植民地を中心としたアフリカ諸国に重点が置かれております。ここで気になるのは、フランスの海外県等に対する援助(?)も含まれ、援助量的に少なからぬ部分を占めている点です。これはちゃんとDACの統計で認められている数字ですが、日本人の感覚で考えるとなにやらおかしいように思えてしまいます。

余談ですが、日本は2005年のグレン・イーグルスサミットで「2005年から2009年までにODA事業量を100億ドル積み増す」旨の国際公約を行いましたが、先のDAC報告により達成できなかったことが明らかになりました。世界的に援助国が援助量を増やしている中で、日本への風当たりが厳しくなりそうです。

ここで懐をいためずに国際公約実現とODA実績の順位を上げる秘策があります。フランスに倣って、ここ数年約4千億円強で推移している沖縄振興のために沖縄関係予算を、ODA予算にカウントしてDACに報告すれば、グレン・イーグルスサミットでの国際公約達成も可能であり、何より第2位を奪還できてしまいます。日本人的感覚では浅ましいと感じられるかもしれませんが、沖縄振興計画は「アジア・太平洋地域の社会経済及び文化の発展への寄与」も目的としているでDACの定義にもほぼ合致しております。

世界一は今の日本の経済状況を考えると望むべくもないですが、せめて、2位じゃダメなんでしょうか。
(N.H)

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