Tuesday, 26 May 2020

東京新聞「ワイン発祥の地どっち?」の記事の内容

東京新聞が5月25日夕刊に掲載した「ワイン発祥の地どっち?」というアルメニアとジョージアのワインの歴史についての記事、アルメニアに付いては昨年の大使とのインタビューがベースになっているようですが、ジョージアについては大使館からこの記事について何か情報提供があったのか不明、三点ほどメモ。
1)一点目、ワイン発祥の地はその痕跡が現在の国境線でどこの国かということのようですが、その当時は指摘されているように国家・国境が存在していたのかは疑問でカフカス地域ということで、今、どうこういう話ではなのか。
2)二点目、以下の件、甲州のワインブドウ品種「ビニフェラ」はカフカス由来の品種でシルクロードを通って仏教とともに日本に伝わった、との記事ですが、ブドウはカフカス及びカスピ海沿岸地域が原産地なので日本のブドウ全般が元を正せばカフカスから伝わったのではないか。
3)三点目、カフカス品種を使った甲州ワインということですが、1990年代、それ以前もそうかもしれません、甲州ワインは、ブルガリアワインをバルクで輸入し、ブレンドして味を保っていた。現在は情報がありませんが、甲州ワインが直接的にカフカス由来の品種だけではなく、カフカスからブドウ種がブルガリアへ伝わり、ブルガリアで作られたワインが日本へ輸出という、間接的な関係ではないか。
甲州ワインがグルジアやアルメニアワインのような味わいを想像させる説明ですが、いささか流せぬ記事の内容ではと感じた次第。

Sunday, 17 May 2020

レディボーデン vs.ハーゲンダッツ

美味しいアイスクリームの代表、レディボーデンとハーゲンダッツを比較してみた。両方とも米国企業である。
 
日本でハーゲンダッツが登場する前まではレディボーデンのアイスクリームが美味しいアイスクリームだったが、ハーゲンダッツが登場してからはレディボーデンが一旦撤退したこともあり影が薄くなった。
 
1971年に明治乳業が米国レディボーデン社と提携により、共同開発製品として生産を開始、1980年代に提携を解消、一旦、日本からレディボーデンが消えたが、1991年に再参入、1994年からロッテとライセンス契約を締結し生産をしている。    
 
ハーゲンダッツは1984年に日本に進出、以下の株主で構成される合弁会社を設立している。ハーゲンダッツジャパンの本社は中目黒のGTタワーである。余談だが目黒区に本社を置く企業は少ないが、外資系の本社が再開発ビルなどにいくつか存在する、アマゾン、ポルシェ、シャネル、スターバックスなどなど。
 
Häagen-Dazs Nederland B.V. 50%
サントリーホールディングス株式会社 40%
タカナシ乳業株式会社 10%
 
レディボーデンは、現在、ロッテが製造している。ハーゲンダッツは出資者である高梨乳業とのアイスクリーム製造会社を高崎に持ち、日本国内向けに製造している。
 
私的にはラムレーズンを好むが最近は1パイントのラムレーズンはレディボーデンもハーゲンダッツも最近は御目にかかっていない、なぜなのか。
 
さて、レディボーデンとハーゲンダッツ、原材料が下記の通りやや異なるようで、栄養分ではタンパク質、脂質など、ハーゲンダッツのが多く、エネルギー量も多い。

商品名:レディボーデン ミニカップ バニラ
内容量:120mL
価格:160円(税別)
原材料:乳製品、砂糖、水あめ/乳化剤、安定剤(増粘多糖類)、香料、着色料(野菜色素、カロチン、アナトー)
栄養成分表示:エネルギー182kcal、たんぱく質2.8g、脂質11.3g、炭水化物17.4g、食塩相当量:0.084g
 
商品名:ハーゲンダッツ バニラ
内容量:110mL
価格:295円(税別)
原材料:クリーム(北海道(生乳))、脱脂濃縮乳、砂糖、卵黄/バニラ香料、(一部に乳成分・卵を含む)
栄養成分表示:エネルギー244kcal、たんぱく質4.6g、脂質16.3g、炭水化物19.9g、食塩相当量0.1g


 
 
 

Monday, 4 May 2020

ユーラシアの餃子各種

餃子は中国や日本ばかりではない、征西して存在する。
代表的なのは、ロシアのペリメニ、ロシア餃子、ロシア語はпельмени, ペリメニの語源はフィン・ウゴル語派のコミ語やマンシ語で「耳パン」を意味するペリニャニ(pel'nyan'/пельнянь)。
タタール料理にはペリメニに似たピルメン(Pilmän)があり、コンソメ状のスープに入れて食べる。
また、ロシアやポーランドには、ペリメニと似て「小さな耳」という名のウシュカ(uszka)がある。
筆者が食したことがあるのはロシアとポーランド餃子、ポーランドのピエロギはジャムからキノコ、普通の餃子まで具に幅がある。味の素の合弁企業がポーランドで冷凍ピエロギを製造している。
ユーラシアの各種餃子
ロシア餃子、ペリメニ
ウクライナ餃子、ヴァレーヌィク
ポーランド 餃子、ピエロギ
タタール餃子、ピルメン
筆者的にはユーラシア餃子も気に入っているが、小籠包ならぬ大籠包であるグルジアのヒンカリも気に入っている。別な機会にでもレポートします。

ダリガ・ナゼルバエバ上院議長解任

ダリガ・ナゼルバエバ上院議長解任。
カザフスタンの憲法上、大統領が辞任・死亡した際に上院議長が代行することになっている。実際、トカエフ現大統領は上院議長の時にナゼルバエフ前大統領が辞任し、トカエフ上院議長が大統領代行となり、そのまま選挙を経て大統領に就任した。

その際、ナゼルバエフ前大統領への忠誠を示す意味で就任直後に二つ重要なことを行っている。一つは首都アスタナをナゼルバエフ前大統領のファーストネームであるヌルスタンへ改名、もう一つはトカエフ大統領の前職である上院議長職にナゼルバエフ前大統領の長女ガリア・ナゼルバエバを推したこと。これでトカエフ大統領は自身のバックアップ体制を強固にするとともにナゼルバエフ家に忠誠を示したことになる。他方、サンドイッチ状態との指摘もあるが。

ナゼルバエフ前大統領は国家安全保障会議議長として継続して国家全体のリーダーとして君臨している。なんらかのきっかけは、4月15日、憲法委員会は、上院議長から将来的に憲法第61条第3項の解釈についてレビューする請願書が提出されていたと公表したことかもしれない。この項は、国会が政策決定における全ての重要な分野における基本方針の策定と規定を決定する最高機関であると位置付けられていることである。

この行動が、今回、ナゼルバエバ上院議長を解任したことにつながると解釈するのか、容易ではない。
https://eurasianet.org/perspectives-kazakhstan-tokayev-takes-bite-out-of-nazarbayev-sandwich?fbclid=IwAR0voz0t1v0LErVWFGgT3TLkMuPM9495p8rw8dZZqki0jtqKtsWGZYD1Yh4