Tuesday 27 April 2010

ちょっとした発見、Giza137(エジプト米)、アルメニアで見つけた日本米

アルメニアの首都エレバンのスーパーマーケットには日本米が売られている。パッケージから判断するとエジプトから輸入された米であり、この米はGiza137(レイホウ)に違いないと考えている。

スーパーには何種類もの米が売っている。アルメニア語とロシア語で書かれているので詳細がわからないが、その中に「Giza、丸い米」という意味 のロシア語が読み取れるパッケージを見つけた。幸い、パッケージに透明な部分があり、米が見えるようになっている。日本の米のように短粒種のようだった。

試しにこの米を炊いてみたところ、概ね日本米なのだ。それでググッてみたところ、以下のことが判明した。

エジプトの米の約8割がジャポニカ米で1917年にYabani(アラビア語で日本という意味)という品種名のジャポニカ米の品種改良が進めら れ、1954年、Yabani M47という品種がNadaと命名され政府栽培奨励品種として全国へ普及した。Yabani M47からさらに品種改良が進められ、Giza171及びGiza172が育成された。

1970年代後半にレイホウという品種がGiza173として導入され、作付け面積が40%を占めたが、1985年にこのGiza173だけがイ モチ病が発生し、1986年から作付けが禁止され、イモチ病耐性品種の改良が行われた。その後が不明だが、日本米がエジプト人に好まれているので何らかの 改良が行われたはず。

某援助機関のwebにエジプトでの日本米の説明があり、稲作分野で技術協力を実施したとあるが、品種改良には触れられていない。果たして誰がこのレイホウ(Giza137)をエジプトへ導入したのだろうか?

レイホウを親とした品種一覧:
この中にはエジプトのことは掲載されていない、そのものだからだろうか、イモチ病耐性品種はどうなったのか情報不足ではある。
http://ineweb.narcc.affrc.go.jp/search/oyahinsyu.html?ineCode=SAI01000

Giza137(レイホウ)、ちょっとしたアルメニアでの日本の発見でした。その他、エジプトではアキヒカリ、日本晴という品種も試験的に栽培が行われたようだ。



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