Thursday, 1 July 2021

回想ー代々木の青少年総合センターで行われていた中国残留孤児の訪日調査

 中国残留孤児、この言葉を聞いたのは1980年代初めだったと思う。満洲や朝鮮半島にいた日本人の生活が日本の敗戦で状況が激変、様々な理由で現地に残されてしまった。ソ連軍が迫る中で民間人が逃げ惑ったこの厳しい想像を絶する状況を認識し始めたのもこの言葉がきっかけだった。それまでは教科書とニュースの表面的な字面だけの情報しか持ち合わせていなかった、お恥ずかしいことだが。

1986年2月、東京オリンピックで選手村として使われた代々木公園の中にあった国立オリンピック記念青少年総合センターで厚生省により中国残留孤児の訪日面談が行われていた。なぜ知っているかと言えば、そこにいたからである。訪日調査は門に近い建物の1階で行われていたが、私は同じ建物の2階で行われたある採用試験に行ったからで、この予定は全く承知してなった。

夕方だったと思うが、面接を終わって出てくると小雪が舞い散るなか、TVレポーターが実況中継をしていた。残留孤児の訪日調査は1981年から行われている、私が遭遇したのは1986年、昭和61年2-3月に行われた第10次で130人が来日した。その初日だったのかもしれない。第10次で34人の身元が判明した、既に26%とかなり判明率が落ちているが最初の5年ほどは50%以上の判明率で初期のが高い。この記事の方が身元が判明しなかったが永住帰国は果たせたようで何よりです。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210625/k10013096091000.html

訪日調査の実施状況及び身元判明率の推移(平成18年8月31日現在)

https://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/09/h0929-5f.html

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