昨日4/19に放映されていたBS1スペシャル「そして街から人が消えた〜封鎖都市・ベネチア〜」を見過ごしたのでNHKオンデマンドで観た。再放送するだろうがそれまで待てる内昨日4/19に放映されていたBS1スペシャル「そして街から人が消えた〜封鎖都市・ベネチア〜」を見過ごしたのでNHKオンデマンドで観た。再放送するだろうがそれまで待てる内容ではない。
今年のヴェネツィアのカーニバルは2月8日から25日までの18日間の予定で始まり最終日2日前の23日に新型コロナ感染拡大で中止され、3月8日イタリア政府は北部を封鎖した。ヴェネツィアのカーニバルは12世紀にはじまりヴェネツィア共和国の滅亡とともに18世紀に衰退、1979年に再開された歴史がある。
ヨーロッパでは14世紀にペストが大流行した。中央アジアから運ばれた毛皮についたノミがペスト菌を媒介、イタリア全土に感染が拡大した。当時のヴェネツィア共和国では1377年に海上検疫が始まりその期間が40日間で「40」を表す語「quaranta」、これが英語の「quarantine(検疫)」になった。サンマルコ広場の沖合にペスト患者の隔離した島、ラッザレット・ベッキオ島があり1500人が埋葬されている。
ペスト菌といえば北里柴三郎、1894年、原因菌であるペスト菌を当時流行していた香港で発見し、その後有効な感染防止対策がなされ流行が収束していった。1917年には慶應義塾大学医学部創設に尽力し、自ら学部長に就任、新型コロナでは附属病院の研修医が集団感染、何かの因縁か。
カーニバルではヴェネツィアン・マスクを被ってカーニバルに参加するが、それは15-16世紀からで、階級や身分の違いが色濃く出ていた当時、平民も貴族も祝祭であるカーニバルの時だけは身分に関係なく平等に楽しむことができるようにと、自分や相手の素性を隠す仮面を付けるようになった。そのマスクの中にペストの医者というのがある。鳥のくちばしのような形で記憶にはあった。これはペストが流行したときに当時の医者が長いくちばしの中に薬草を入れ目のところにがガラスを入れこれを被りウールの外套を着て患者を治療したことの名残なのだそうだ。
番組ではイタリアでの感染の速さの背景や感染経路を説明していない、人がいなくなったヴェネツィアはよくわかったが。
https://www.nhk.jp/p/bs1sp/ts/YMKV7LM62W/episode/te/EYLY3156JM/