Thursday 8 September 2022

柿の実を落とすカキノヘタムシガ

あゝ、今朝も5時過ぎにフォークリフトに起こされた。

さて、柿の木に寄生するカキノヘタムシガ(ニセマイコガ)の幼虫、駆除しないと厄介なのだ、たくさん実を付けたと喜ぶのも束の間、幼虫が実の中に喰い入り、食害され変色し落果してしまう。柑橘類はナミアゲハの幼虫だったが、蛹になるまで葉を食べるだけだが、こちらはちと深刻な結果をもたらす。
 
カキノヘタムシガ(Stathmopoda masinissa)の幼虫はカキの芽や果実を加害し、年2回発生する。主に芽に産卵し、孵化した幼虫はいくつかの芽を食害した後、果実へ移動し食害する。食害された果実はやがて変色して落果する。
 
冬期は樹皮の割れ目、枝の分枝部分等に老熟幼虫で越冬し、4月下旬頃より蛹化、5月中下旬頃より越冬世代成虫が発生する。卵は芽、葉、果実、果梗の付近に産み付けられ(地上1〜2m位の高さが多い)、産卵から孵化までの期間は約1週間。
 
通常、第1世代が5月下旬から6月上旬、第2世代が7月下旬から8月上旬に発生するので、その頃に農薬散布を行う。この幼虫は、カキの新芽に喰入して茎の中に入り、3齢幼虫になったら茎から出て柿の実(多くはヘタ付近)に移動する。
 
ヘタに潜り込むと薬剤が届かないので孵化直後から果実喰入前に駆除する必要があり、散布タイミングが重要。多発した場合は、散布後10日程経過してから再度散布。発生の時期は年次や地域によって変動。発蛾最盛期の10~15日後が一つの目安となる。
 
農薬はモスピラン溶剤を500倍に希釈して前述の発生時期に合わせて散布する。今期、1回目が5/10、2回目が1ヶ月以上遅れの9/7、既に多くの果実が色ずんでいる、これは幼虫が既に喰い入り、正常に結実せず、暫くして落果することを示唆している。



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